Memories
TM NETWORK

4月12日

ふと視界に入ってきた文字情報によって、思いもよらない記憶が想起されることがある。

最近の海外旅行事情が気になりYoutubeを徘徊していたところ、大きく「グラナダ」と表示されたサムネイルが目に入った。同時に、なぜか「TM NETWORK」が頭に浮かんだ。

 

「TM NETWORK」が頭に浮かんだ理由を正確には捉えきれなていないのだが、「DRESS」というアルバムの中に「グラナダ」とつながるワードがあるように思う。少し、このバンドについて回顧してみようと思う。

 

私が高校生の頃に「TM NETWORK」は最盛期を迎えていた。人気が高じて、ボーカルの宇都宮氏はドラマに出演していたのを記憶している。私もアルバムを何枚か持っており、「HUMAN SYSTEM」や「CAROL」といったものは、30年近く経った今でも、記憶は鮮明だ。聞けばすぐにその頃の情景が脳裏に蘇る。

 

そんな中、記憶の接続先である「DRESS」というアルバムは違った意味で印象に残っている。

人気絶頂の中で発売されたこのアルバムは相当数が市場に出回ったと思われる。当時はインターネットもなく、視聴できる環境がレコードショップにもなかったため、収録曲が自分にマッチしているかどうかを調べる術がなかった。現在と比べるとギャンブル要素が強い買い物となっていた。

 

人気絶頂のバンドでヒット曲も多数あったが、その中でも特に人気があった曲に「RESISTANCE」がある。アルバム「DRESS」においてもこの曲はアレンジ版として収録されていた。

 

このアレンジ版「RESISTANCE」が物議を醸した。。。

 

冒頭から音が割れているのではないかと思われる程のレベルで録音されたバスドラムが鳴り、ボーカルを掻き消してしまう。曲は終始短調な運びで進行し、そのまま何の盛り上がりもなく曲が終る。

 

皆が耳を疑った。。。

 

当時のアレンジ曲というのは、原曲よりも煌びやかに彩る方向でチューニングされるケースが大多数で、ゴージャス感があることから、原曲よりも悪い評価を受けることは皆無だった。しかし、この曲は違っていた。あまりの衝撃に「我々、聞き手のレベルが足りていないから良さが分からないのだ」と言い出す者も現れた。。。そうかもしれない・・・私もそう思った、いや、思いたかった。自分が予約までして購入したCDが酷いモノだと思いたくなかったからだ。

 

・・・時は過ぎ・・・

 

アレンジ版「RESISTANCE」の評価は30年経っても変わらなかった。

30年経った今、「TM NETWORK」はYoutubeで活動していた。

見る影はなかった。

 

ちなみに、想起に至った曲は「Spanish blue」だと思われる。

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