
さよならも言えないうちに 川口俊和著
通勤中の電車の中で読むために購入した。
この小説は、前作である「コーヒーが冷めないうちに」の続編となる。
「コーヒーが冷めないうちに」は小説ではなく、映画で観た事がある。2016年に家族でハワイに行った際の飛行機の中で観たためか記憶が鮮明だ。小説原作を読んだ事がないため、映画がどのくらい乖離しているのかは分からないけれど、面白く、バランスが良かった事を記憶している。
小説を読んでからその映像作品を観る事はあっても、その逆はやらない主義だ。
文字情報から頭の中に構成される映像が、事前に映像情報を知っていることで違ったものになってしまう気がするからだ。ただ、私の経験上、小説が面白くて映像作品が駄作になることはあっても、映像作品が面白くて小説がつまらないというパターンは見たことが無い。そういう意味では「コーヒーが冷めないうちに」には先に小説に出合いたかったと思うところだ。
今作の「さよならも言えないうちに」にも前作で登場した過去に戻れる喫茶店が登場する。ただ過去に戻れるわけではなく、いくつか条件がある。前作同様にこの条件があるからこそのドラマチックな展開があるのだろうと期待している。
すでに途中まで読み進めているが、文体が平易で非常に読みやすい。スラスラと読める感覚は通勤中にスマホで読むのに向いていると思う。短編集のような構成も区切りが良く頭の中で整理しやすい。少し気になっているのは、感覚がライトすぎて記憶に残りにくいのではないかというところだ。
私の中で、この類の小説の最高峰は「キッチン風見鶏」なので、ぜひとも肩を並べる作品であってほしいと思う。







