
さよならも言えないうちに
通勤中に読み進めていた、「さよならも言えないうちに」を読了した。
良くも悪くも、想像通りの小説だった。4編からなる短編集で、各ストーリーはそれぞれ独立したものだ。
前作の「コーヒーが冷めないうちに」に登場する喫茶店「フニクリフニクラ」へ過去に戻りたい客がやってくる。過去へ戻るにはいくつかの制限がある。
過去に戻っても現実は変えられないという設定もそのまま存在している。過去に戻って想いを伝える事で、真相を知る。長い間抱えてきた後悔やトラウマが、真相を知る事で救われるという流れだ。
正直なところ、このロジックを守ればいくらでも話を量産できそうに思える。
この小説を読む読者もまた、この予定調和を望んでいるのだろう。ストーリー半ばで着地点が分かってしまう小説も良いのではないか、と思わせる力がある。もし、この喫茶店「フニクリフニクラ」の秘密や、バックボーンに触れる小説が発表されたら読んでみたいと思う。
また、他にも似たようなパッケージでいくつか発表されているが、それが所謂、量産型であるなら当面見送りたいと思っている。いつも同じ展開の「ドラえもん」や「サザエさん」を見ているような感覚を感じてしまいそうだからだ。







