
タイタン 野崎まど著
本作は2020年に発刊された作品。
私の中の著者、野崎まど氏は「バビロン」の原作者である認識が強い。
「バビロン」はアニメでしか観れていないけれど、その強烈なストーリー性に魅かれた。
同僚のアニメファンに「バビロン」を勧めてみたが、反応は今一つだったのを記憶している。
私の感じる面白さと同僚にとっての面白さ基準は思った以上に乖離がありそうだ。うすうす気づいていたことだが。
なにしろ、SFの上手い作家なのだろうと本作「タイタン」を手にした。
あらすじ
人類は“仕事”から解放され、自由を謳歌していた。
しかし、心理学を趣味とする内匠成果のもとを訪れた、世界でほんの一握りの“就労者”ナレインが彼女に告げる。
「貴方に“仕事”を頼みたい」彼女に託された“仕事”は、突如として機能不全に陥ったタイタンのカウンセリングだった―。
所感
この小説はAIが人間の代わりに「仕事」をこなすようになった近未来が描かれている。
AIは人間を遥かにしのぐ効率で「仕事」をこなす中で自ら疑問を抱きだす。
この物語はAIがただ人間の代わりに「仕事」をこなすフェーズから「意思」を獲得するシーンが描かれている。
「仕事」とは「影響を与える事」と本作中では着地させている。
現代人が考える「仕事」とは「自分の時間と金を交換する場所」という認識が強い。
人間の欲求が全て満たされた状態で「仕事」を見ると、こうも景色が違うものかと驚く一方で、思いの他すんなりと納得できる。
現在、2023年4月だが、昨今、急激にAIが身近なものになってきた。
ChatGptやアートAIに代表される、回答の迅速さ、正確性、汎用性はすでに人間を超越していて、これらを使えない人間はあっという間に置き去りにされるはずだ。
そんな渦中に身を置く我々に不安を煽るコメントで注目を浴びようとする輩は多いけれど、私はワクワクの方が大いに勝っている今日この頃。







