Memories
「虹の岬の喫茶店」 読了

「虹の岬の喫茶店」読了

 

4月2日

土曜日、朝一で散髪を終え、いつものように引き籠りライフを送る

 

先日購入した、「虹の岬の喫茶店」を読了した

 

約1週間で読了という、私にとっては速い読書スピードとなった。この著者の作品は、文体が読みやすく分かりやすいため、新たな章を読み始めるのに構える必要がない。ストレスの極めて少ない小説を書ける著者だと思う。

 

内容は、岬の上にぽつんとある喫茶店で繰り広げられる群像劇。喫茶店を一人で切り盛りする初老の女性と訪れる客との様々な縁が織りなすドラマが描かれる。突拍子のない設定等はなく、自然な形で頭に入ってくる。

 

読後感の好みで言えば、本作より若干ファンタジー要素が強い「キッチン風見鶏」の方が印象に残っている。

回収される伏線の形が、分からないうちに進行する「キッチン風見鶏」、明らかになった状態で進行する「虹の岬の喫茶店」という構造の違いがあり終盤の読み応えは全くちがう。どちらが優れているのかというのは好み次第だろう。

 

 

本作の最後に「解説」のページがあり著者の森沢明夫氏について、「ふつう」をとらえる名手と称されていた。まさにそのとおりだと感じる。文体は平易であり、突拍子の無い設定もない。ストレスなく読めるのはこういうからくりがあるからなのだろう。

ただ、「ふつう」の部品だけを使って、深い印象を与えるのだから、やはり著者の才能があってこそだと思う。

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